現在のシリアの国旗は、上から緑・白・黒の三本の横帯で、白の中央に赤い五角の星が三つ横一列に並びます。縦横比は1:2です。三色は、アラブ世界で広く用いられてきた色で、歴史上の王朝や独立の理念に結び付けて理解されてきました。三つの赤い星は、1930年代の独立期に国の主要地方を象徴したとされる解釈が古くから紹介されており、2025年の暫定憲章(憲法宣言)がこの意匠をあらためて条文で規定しました。
この旗の直接の法的根拠は、2025年3月13日に公布された暫定の「憲法宣言」です。条文は、旗の色順(上から緑・白・黒)、白帯中央の赤い三つ星、そして縦横比(長辺が短辺の2倍)を具体的に示しています。これは、1930年の憲法に明記された「独立旗」の意匠(緑・白・黒に赤三つ星、比率1:2)を現代に復する内容です。なお、1980年から長く用いられてきた赤・白・黒に緑二つ星(比率2:3)の旗は、2012年憲法が形状を記述していましたが、現在の公式旗ではありません。
カラーコード(近似値)
| 色名 | RGB | CMYK | カラーコード | Pantone |
|---|---|---|---|---|
| 緑(上帯) | 0,122,61 | 100,0,50,52 | #007A3D | 7732 C(近似) |
| 白(中帯) | 255,255,255 | 0,0,0,0 | #FFFFFF | — |
| 黒(下帯) | 0,0,0 | 0,0,0,100 | #000000 | Black 6 C(近似) |
| 赤(星) | 206,17,38 | 0,92,82,19 | #CE1126 | 186 C(近似) |
国旗の歴史的背景と成り立ち
- 2025年3月13日:暫定政府の憲法宣言で現行国旗を正式制定
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暫定政府は、憲法宣言(Interim Constitutional Declaration)第6条で、現在の国旗(緑・白・黒+赤星3つ)を正式に定めています。この三色構成は同国の反体制旗に由来し、政治的象徴として正式に承認されました。
- 2024年末 – 2025年前半:アサド政権崩壊に伴い、反政府旗が事実上の国旗に
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アサド政権の崩壊後、旧反政府勢力が使用していた「緑・白・黒+赤星3つ」の旗が、国内外の多くの場で事実上広く使われるようになりました。公式な法的根拠はなかったものの、政治的実態に即した旗として機能しました。
- 1980年3月29日:赤白黒に緑二つ星の旗を再採用
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1972年の鷹章旗(連邦旗)を廃し、かつてのアラブ連合国の意匠(二つ星)を再び国旗に。アラブ統合志向の表明とされます。
- 1972年1月1日:連邦の鷹章旗を採用
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エジプト・リビアとの「アラブ共和国連邦」結成に合わせ、白帯中央に「クライシュ族の鷹」を配した三色旗を使用しました。
- 1963年3月8日:三つ星旗(赤白黒に緑三つ星)を掲げる
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バアス党政権期の合同構想に伴い、エジプト・シリア・イラクの三国統合を象徴する三つ星の意匠が用いられました。
- 1961年9月28日:独立旗(緑白黒・赤三つ星)に復帰
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アラブ連合国からの離脱を受け、1930年代以来の独立旗がいったん戻されました。
- 1958年2月22日:アラブ連合国の発足に伴い二つ星旗を採用
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赤・白・黒の三帯に緑二つ星を配し、エジプトとシリアの二地域を星で表しました。
- 1930年5月14日・1932年:独立旗を憲法で規定し掲揚開始
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1930年憲法が緑・白・黒の順と赤い三つ星、比率1:2を条文化。1932年には各都市で掲揚が始まりました。
国情報
| 正式名称 | シリア・アラブ共和国 |
|---|---|
| 首都 | ダマスカス |
| 最大都市 | ダマスカス |
| 公用語 | アラビア語 |
| 面積 | 185,180km² |
| 人口 | 24,672,760人(2024年、世界銀行) |
| PPP換算GDP(一人あたり) | 4,650USD(2021年、世界銀行) |
| 独立・建国 | 1946年4月17日 |
| ccTLD | .sy |
| 国際電話番号 | +963 |

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